今回は食べ物ではなく、ドイツ鉄道駅のトイレ事情についてです。有料だという情報はたくさんありますが、ベルリンなどの大きな駅に導入されているトイレの仕組みについて書いている人がいなさそうなので、ご紹介します。場所が場所なので写真は撮っていませんがあしからず。
記事の最後につけた一覧にある駅に「rail & fresh WC-Center」なる代物が導入されていて、増えているそうです。トイレ自体はきれいに保たれていますし、割と広いトイレで申し分ないように思いますが、料金徴収システムがくせ者です。
WC-Centerに入ると、券売機と自動扉を合わせたような機械がいくつかあって、そこにお金を入れると扉が開く仕組みです。それだけなら、わかりやすいしおつりも出てくるので大歓迎なのですが、スポンサーの関係なのか、余計な仕組みがくっついています。
普通の公衆トイレは50セントくらいですが、このトイレは1ユーロ取られます。その代わり、50セント分のバウチャー(買い物券)が出てきます。詳しくはWC-Centerのページに書かれていますが、駅に入っているいくつかのお店(ファーストフードやカフェなど)で、2.50ユーロ以上買い物をしたときに使うことができます。
駅で腹ごしらえをする人なら使えますが、さっさと乗り継ぐか、そのまま駅を出てしまうことが多いので、ひたすら券ががたまってしまいます。
ちなみに、券はトイレの券売機に入れることもできて、そのときは50セントでトイレを使うことができるようです。ようです、と曖昧なのは、ベルリン中央駅ではそれができたのですが、全部がそうなっているわけではないようで、ハンブルク中央駅で券を入れると、1ユーロ入れるように表示が出たので、私はキャンセルボタンを押してしまい、券がそのまま飲み込まれてしまいました。他の人の様子では、再度新しい券が出てきていたようで、いったい何がしたいのかよくわかりません。
この妙なシステムはドイツ人にもわかりにくいらしく、まごついている人がよくいます。そのせいなのか、機械の調子が悪いせいなのか、トイレ掃除のおばさんがお金を受け取って機械に入れたり、出てきた券を渡したりするのもよく見ます。
ちなみに、入り口と出口は共通で、トイレ側から自動ドアに進むと開いて出ることができます。なので、トイレから出ようとする人がいるときは入ることができません。これもわかりにくさを増やしています。
もうちょっと他にやりようがあった気がするのですが、そういうわかりにくい仕組みにしてしまうのも、そのまま使い続けるのもドイツらしいのかな、と半分納得、半分不満といったところです。
WC-Centerのある施設一覧(2013年5月):ベルリン中央駅・ベルリン東駅・デュッセルドルフ中央駅・エッセン中央駅・フランクフルト(マイン)中央駅・フランクフルト ツァイルギャラリー(Zeilgalerie)・フルダ中央駅・ハンブルク中央駅・コブレンツ中央駅・ケルン(メッセ)ドイツ駅・マインツ中央駅・マンハイム中央駅・ミュンヒェン中央駅・シュトゥットガルト中央駅
by すみお